民話 かっぱの伊勢まいり

かっぱの伊勢まいり 埼玉県川越市 小畔川
かっぱが仲間と伊勢まいりをすると言う
かっぱの民話ではめずらい話として知っている方も多いと思います。

今は少なくなってしまいましたが、「○○講」と云うのが各地に有ります。
僕の町内では、「大山講」が細々ではありますが、残ってます。
年に一度 御師に世話になり、大勢でそこに宿をとるのが、なによりの楽しみです。

   当時は、一生に一度は、お伊勢様に参拝するのが、なによりの楽しみでした。

 小畔川(川越市名細なぐわし)に[下小坂の小次郎]、井草村(川島町)に[袈娑坊しゃかぼう]、そして小沼(坂戸市)に[かじ坊]という三びきのかっぱがいました。この三びきはたいへん仲良しで、遊ぶのもいたずらするのも、いつも一緒です。
 あるとき三びきで話をしている時、一ぴきが、「人間だけお伊勢まいりへ行って、めずらしい所を見たり、おいしいものを食べたり、どうも面白くない。ひとつおれたちもお伊勢まいりへ行こうじゃないか!」と言い出しました。
 それじゃーと、三びきはすぐ旅に出ました。ところが、かっぱにはお金など持ってない、何も買う事もできないし、宿に泊まることもできない。人間の世界ではお金というものが必要だということを初めて知ったのでした。
 そこで三びきは、田んぼからタニシを取ってきて、タニシのふたをお金に化けさせてしまいました。タニシのお金は、なんでも買える、土産もいいものを買って、ごちそうもたくさん食べて、宿場ではおおばんぶるまいでした。
 行く先々で、その調子だったので、お店の人たちは、「どうも三人のようすがおかしい、三人ずれの旅人には気を付けろ」と、連絡が回りました。
 そこで宿の主人たちは、もらったお金を調べてみたら、なんと全部タニシのふただったのでした。うそがばれたから大変です。三びきは、店の主人たちに捕まってしまいました、そして、かっばだということもばれてしまったのです。
 三びきは、皆にさんざんとがめられ、それからはすっかりまじめになりました。

今も[下小坂の小次郎]と井草村[袈娑坊]、そして小沼の[かじ坊]
三びきのかっばは、今もたいへん仲良しです

   かっぱの会